今昔物語　道永真由己　VOL.6

　航空会社で仕事をしたのち、ブライダル業界で海外ウエディングの企画・マーケティングの仕事に携わりました。
担当がハワイ・アメリカ・カナダで、海外にも何度か出張をさせて頂きました。
仕事が楽しい時期で、血尿が出たのはこの頃です（焦）
そこを書いてしまうと長くなりそうですので、割愛させて頂きます。
もし、ご興味があれば、直接聞いて下さいね。

　次にご縁を頂いたのは、インテリア業界で物作りに携わるお仕事、MD（マーチャンダイザー）として働きました。
どんな仕事をしているのか今の時期で例えると、来年秋冬の商品コンセプトをお客様から伺い、デザイナーがコンセプトを元に商品のデザインを起こし、数社にサンプル作成依頼、その仕様に見合った見積もりを提出、そこから修正を繰り返し、お客様・メーカーさんとの価格・納期交渉、受発注、生産管理、検品、納品、あとは、年間予算を組んだり、売上見込みを算出したり。

　やることが次から次に泡のように発生し、毎日、毎日、朝早くから終電までとても忙しく、休みの日ですら仕事ばかりしていました。

　直属の上司（Aさん）がとても厳しい方で、私には特に厳しかったのを覚えています。
Aさんは、誰よりも商品のことを熟知し、お客さんだけでなく、特にメーカーさんを大事にされていたので信頼も厚く、いざとなった時、「Aさんの言うことなら」と、何度もピンチを助けて頂きました。
今から思うと、Aさんから仕事のノウハウを学ばせて頂いたといっても過言ではありません。
そんなAさんから1人立ちし、慣れてきた矢先に、私の担当している中国の大連にあるメーカーが倒産してしまい、そこから1年半程、暗黒時期に突入していきました。

　お客様への対応、既存商品含め、既に発注頂いている全ての商品を引き継いでもらうメーカーをゼロから探す上、初めて扱うメーカーも数社あったので、今まで以上に生産～納品まで四六時中かかりっきりでした。

　メーカーが倒産し、お客様にご迷惑をおかけしたことを、当時の私は自分の責任だと無意識に思い込んでしまい、1人で抱え込み、そして溜めこんでしまいました。
今の私なら、自分がその後どうなってしまうかある程度の予測もつきますが、当時の私には分かる術もありません。
全ての商品を納品し終えた頃には、精も根も尽き果て、会社を退職することにしました。

　その当時は、自律神経のこと、ストレスのこと、体と心のこと、全く無知だったので分かりませんでしたが、今から思うと、完全に病んでいました。

　退職後しばらくは、迷える子羊のように将来のことや生き方を模索していました。

　デザインの勉強のために、アルバイトをしながら専門学校へ通いだしたのですが、そこで出会った特別講師の方と不思議なご縁があって、その先生からNLPを用いたコーチングを受け始めることになりました。
NLPを学んだり、長年抑圧していた感情を解放するワークやセッションを何度も何度も重ね、2～3年くらいゆっくりと時間をかけて、凝り固まってしまった自分自身の心と向き合うお手伝いをして頂き、辛い状態をなんとか乗り越えることができました。

　その後、いつか恩返しをしたいと思いつつも、関係が疎遠になってしまい、年月だけが過ぎていったのですが、今年の3月、とあるセミナーで偶然にも10年振りの再会を果たしました。
お酒を飲みながら、当時の思い出話をようやく笑ってお話することができました。

　もともと心理学は大学でも専攻していましたし、好きな分野ではあったのですが、このことがきっかけで、なお一層、心の領域に興味を持ち始めるようになります。
そんな時に出会ったのが気功でした。

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