顎関節症のリハビリ

更新日:2015.08.15

執 筆:整体師 古川華奈

顎関節症の症状をやわらげるリハビリや、顎関節症と糖質の関係についてお話しています。

~ 「顎関節症と脳」vol.3 ~

顎関節と脳は一見何の関連も無いように見えるのですが、実は密接に関係しています。
今回は、顎関節症の症状をやわらげるリハビリや、顎関節症と糖質の関係をお伝えしていきます。

このページでは、

などについて説明しています。

顎関節とリハビリ

一般的な治療やカウンセリングによる顎関節の治療を経て、ある程度症状が和らいできたら、弱くて痛みやすい顎関節や筋肉を丈夫にするために、顎のリハビリを行います。

顎関節と食習慣

  • ごはん、野菜、肉や魚の切り身など、普通の食べ物を奥歯でゆっくり噛んで食べるようにします。
  • 口に入れる食事の量は、それまでの8割位に減らします。
  • 右の奥歯で4~5回、次は左の奥歯で4~5回噛み、左右の奥歯を交互に使うようにします。
  • こうして噛む回数を増やすと、唾液の分泌が促進されて、水やお茶を飲まなくても平気で食事を摂れるようになっていきます。
  • 徐々に段階を追って、硬い物を食べられるようにしていきます。

歯は、噛む刺激が増えると、歯を覆う膜と歯が生えている骨が動き、より噛みやすい方へ移動して、噛み合わせを自動的に調整してくれます。

また、ゆっくりとよく噛んで食事を摂る食習慣をつけていくことも大切なことです。

ゆっくりとよく噛む食習慣がついていないと、歯への刺激が足りなくなり、矯正治療で歯並びを整えたとしても、元の噛み合せに戻る可能性が大きくなってしまいます。

食習慣での注意

人は、食文化の発達によって、軟らかい食物を摂る様になりました。
それにより咀嚼が減少し、顎が十分発育出来なくなり、顎の骨が段々と小さくなっていったと言われています。

それに加え、現代人の食べ物は栄養価が低く、体に必要な栄養素が充分に採れていない傾向にあります。

脳は体の栄養状態に敏感に反応しますので、体の栄養の状態が不十分ですと、脳にストレスがかかり、顎関節の異常に繋がってしまいます。

脳の主なエネルギー源は糖質=ブドウ糖なのですが、摂りすぎると脳が過剰に興奮してしまい、歯ぎしりや食い縛りが生じてしまったりするため、糖質を摂りすぎないように注意をしていく必要があります。

次の章では、顎関節と脳の機能に関連する糖質について述べていきたいと思います。

顎関節と糖質

人間は雑食性であり、動物性・植物性由来の様々な栄養素を食事から摂り入れます。
消化された食物から取り出した糖質は、血糖値として身体に反映されます。
例えば、

  1. 空腹時に甘いもの(ケーキ、和菓子等)を食べる
      ↓
  2. 急激に血糖値が上がる
      ↓
  3. 急激な血糖値の上昇は身体にとっては異常事態
      ↓
  4. 脳が血糖を下げるホルモン(インシュリン)を多量に分泌
      ↓
  5. 急激な低血糖になる
      ↓
  6. 急激な血糖値の下降は身体にとっては危険
      ↓
  7. 血糖値を上げるホルモン(アドレナリン)を多量に分泌

という循環になります。

7.で分泌されるアドレナリンは、血糖値を上げる他に、心拍数や血圧等を上げるホルモンです。

アドレナリンは心拍数や血圧等を上げる事によって、体のストレス反応の中心的役割を担っている為、結果的に脳にストレスをかけます。

そして、顎の食い縛りや、動悸・イライラ等を生じさせてしまうのです。

血糖値とGI値(血糖上昇指数)

このようなことから、空腹時には甘いものを摂らない方が良く、甘いものを食べるなら、なるべく血糖値の上がりきった食後の方が良いと考えられています。

なお、甘いものでなくてもGI値(血糖上昇指数)が高い食品を空腹時に摂ると血糖値が急激に上がってしまうため、注意が必要です。

基本的には「白いものを避ける」ということが大切になっていきます。

白ご飯、食パン等は精製された穀物を使用しています。
精製された穀物は白い色となっている為、GI値は高めです。
精製された穀物を使用した食物は、なるべく摂らないようにしましょう。

また一例として、お蕎麦を家庭で茹でる場合、「十割蕎麦(そば粉十割)」「二八蕎麦(そば粉八割)」など、そば粉の割合が多く、色が濃くて黒っぽいタイプの蕎麦を選ぶのが望ましいです。

血糖値と食事の摂り方

そして、甘いものを摂るのならなるべく食後が良いということなのですが、その食事の摂り方によっては、やはり急激に血糖値が上がってしまう事があります。

血糖値が急激に上昇しない食事の摂り方は、次のとおりです。

  • GI値が低いもの、例えば野菜や海草の料理を食べる
  • スープや汁物を食べる
  • 次にたんぱく質を食べる
  • 食事の後半になってからご飯(パン、麺類)を控えめに食べる

食事の後半になってからご飯(パン、麺類)を控えめに食べるというのは理由があります。

ご飯(パン、麺類)は炭水化物です。
炭水化物は糖質+食物繊維の総称であり、GI値も高めで血糖値を急上昇させやすいので、血糖値が上昇してきたころに摂ると良いということがその理由です。

この様に、糖質は脳だけでなく、体自体にも悪影響を与えてしまいますので、極力摂らないようにすることが良いということです。

まとめ

顎関節と脳は、一見全く関係がないように見えるのですが、脳が感じるストレスに顎関節が反応し、歯ぎしりや噛みしめ等、顎関節に異常が出てきてしまうことがあります。

顎関関節の問題は口の中だけの問題という訳ではありませんので、顎の違和感が出ている方は、食事はもちろん、体にかかっているストレスや、生活習慣全体を見直す必要があります。

他にも、姿勢や元々の噛み合せの悪さ等、様々な顎関節に異常をきたす可能性を考えて、多角的に治療法を選択していく必要があるのです。

以上、顎関節症のリハビリについてお話していきました。

ここまでは、

と、3回にわたって顎関節症についてのレポートをお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。

顎関節症になると、

  • 顎の違和感がある
  • 顎関節が痛い
  • 口の開け閉めがしづらい
  • 顎関節痛いので、食事ができない

などの症状が起こります。

中には、何年も歯医者に通ったのに良くならない方もいらっしゃるかもしれません。
顎関節症の症状や原因、その治療法、リハビリなどを知って、顎関節症の予防や改善に役立てましょう。

また、当院では、整体で顎関節症へアプローチしていきます。
辛い顎関節症を、薬を使わずに整体で楽にしていきましょう。

参考文献

  • カウンセリングで治す顎関節症(鹿児島大学名誉教授 伊藤学而編著/医歯薬出版)
  • 精神科医の栄養療法(精神科医、精神保健指定医 佐藤安紀子著/ BABジャパン)

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