ストレスが心身に与える影響

更新日:2015.09.28

執 筆:整体師 佐藤優

このページでは、

についてお伝えしています。

ストレス対処のしくみ

  • 不安などで、ストレスを覚える
      ↓
  • 視床下部―下垂体―副腎という経路(HPA系)が働く
      ↓
  • 視床下部から下垂体へ副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)という物質が出る
      ↓
  • 副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)を受け取った下垂体は、副腎へ副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)というホルモンを出す
      ↓
  • 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を受け取った副腎は、アドレナリンコルチゾールというホルモンを出す
      ↓
  • アドレナリンは、体を緊張・興奮させ、ストレスに対処できるようにしている
      ↓
  • コルチゾールは、いざという時のためにエネルギーを生み出せるよう、体内のブドウ糖や脂肪を増やし、ストレスに対処できるようにしている

このアドレナリンの働きで、橋(きょう)のノルアドレナリンに火が付き、交感神経が働きます。

また、コルチゾールの働きで、活動するエネルギーを確保し、「闘うか」「逃げるか」という「闘争・逃走反応」が起こり、ストレスに対処できるようにしていくのです。

短期的なストレスと長期的なストレス

短期的なストレスによって交感神経が緊張しているのであれば、

  • 血圧の変化
  • 呼吸数の増加
  • 免疫機能が高まる

など、ストレス状況に対処できる体にしてくれるので、問題はありません。

しかし、長期的なストレスによって慢性的に交感神経が緊張してしまうと、不安状態になりやすく、免疫機能も疲労して病気にかかりやすくなります。

さらには、脳の忙しさによって、ノルアドレナリンやセロトニン、ドーパミンなどの神経伝達物質が不足し、脳機能のバランスが保てなくなってうつ状態になる可能性もあります。

また、コルチゾールにはもう一つ役割があります。

コルチゾールが血液に乗って視床下部に到達すると、視床下部―下垂体―副腎の経路(HPA系)を鎮めてストレス反応を軽減させるという自制機能が働きます。

この機能は優秀ですが、繰り返しストレスが降りかかってくると、副腎の機能が過剰になってしまうのです。

すると、コルチゾールの増えすぎで、海馬などの脳の神経細胞が壊されてしまいます。

ストレスとパニック発作

強いストレスを受ける状況でなくても、過剰なストレス反応を起こすことがあります。
これは、視床下部―下垂体―副腎の経路(HPA系)の機能が過敏になっていると起こります。

特に、幼少期に受けた強いストレス(トラウマなど)の影響があると、過敏な経路が作られてしまうのです。
そういう方は、一般的に弱いストレスでも非常に重大なことと受け止めて、強い交感神経の緊張が起こります。

この状態が癖になると、次第に不規則な脳の緊張が起こるようになり、何の被害がなくても交感神経が緊張することになるのです。
これが突然起こるパニック発作なのです。

一度パニック発作を経験すると、その壮絶な恐怖が「また...」という予期不安に駆られて、発作に関連する行動を避けてしまい、いよいよパニック障害へと症状が進んでいくことになるのです。

ストレスと症状

「ストレスは発散しなきゃ」とよく言われますね。

ストレスを受けて交感神経が緊張するということは、体がエネルギーを生み出し、活動的になるということです。

ストレスを受けても、生み出されたエネルギーの適切な発散が行われれば体に害はありませんが、ストレスを我慢・抑圧することが習慣化して、エネルギーの発散が行われないと体に害が出てきます。

身体的症状では、

  • 首こり
  • 肩こり
  • 頭痛
  • 腰痛
  • めまい
  • 耳鳴り
  • 不眠

心理的症状では、

  • イライラ
  • 不安
  • 焦燥感

などです。

これらは、交感神経の緊張による自律神経失調症の症状です。
つまり、適切な発散が行われず、体に残ったエネルギーがくすぶっているのです。

くすぶったエネルギーが交感神経や筋肉を緊張させれば「コリ」が出来上がり、痛みがでます。

こうして、血流がスムーズで無くなればめまいや耳鳴りが起こり、脳の興奮が治まらなければ不眠となるのです。

これらの症状は、体がなんとかエネルギーを発散させようと頑張った結果なのです。



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