マインドフルネス

更新日:2017.07.04

執 筆:整体師 道永真由己

マインドフルネスで「今、ここ」にある自分の心を感じる

「マインドフルネス」という言葉、ご存知ですか?
うつの再発予防や抑うつの改善、健康な人のストレス解消にも使われている心理療法です。

「マインドフルネス」とは、自分の心(マインド)が「今、ここ」にいる・ある状態をいいます。
「今、ここ」に焦点をあて、自分や周りに起こっている事をありのままに捉え、好き嫌い、良い悪いで判断せず、注意深く、丁寧に湧き上がってくる感情を味わいつくすことです。

後悔したり、不安になったりしている時、自分の心はどこにありますか?

「どうしてあの時あんなことをしてしまったんだろう」と過去にとらわれて後悔したり、「このまま病気が治らなかったらどうしよう・・・」と未来を案じて不安になったりします。
自分の心が「今、ここ」から離れてしまっています。

そうなってしまうと、寝ても覚めても後悔や不安が頭の中をグルグルと駆け巡るようになってしまいます。
思考で作られた悲観的な幻想を「本当の現実」ととらえてしまい、気分が沈み、状況がますます悪化してしまいます。

マインドフルネスのシンプルで簡単なやり方

「マインドフルネス」は瞑想法・呼吸法など色々とやり方はありますが、今回はシンプルで簡単なやり方をご紹介いたします。

大切なのは、今この瞬間に意識を向けて集中することです。
例えば、呼吸。
息を吸う、息を吐く。
立っている時の体の重みを感じる、歩いているときの足の裏の感覚、食事中に口の中で変化していく味、食感、香りを感じる。

こんな感じで、意識をただその瞬間に向けるだけです。
その最中に、それ以外のことの思考や感情が湧き上がってきても、慌てず、好き嫌い、良い悪いで判断せず、ありのままに捉え、また体の感覚に意識を向けることを繰り返します。
五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)をフルに使って、今この瞬間を感じ尽くすだけです。

外を歩きながら、ごはんを作りながら、食事中など、「今ならできるかも」と思うタイミングがあれば、いつでも、どこでも、数分からでも1日何回でもいいので、とにかくやってみることが大切です。

マインドフルネスで「今、ここ」にある自分の心を満たす

「今、ここ」に心を満たす事を「マインドフルネス」な状態といい、

  • 免疫力やストレス耐性が高まる。ストレスや気分の落ち込みを感じにくくなる
  • 感情に振り回されなくなり、判断やコミュニケーションがうまくいく
  • 幸福感が増幅するし、自分を卑下することがなくなる
  • 何事も挑戦する心や、集中力、創造力が高まる

などの効果も期待できるようです。

「いま ここ じぶん」
いま、ここ、じぶん、その合計が自分の一生。

これは、相田みつをさんの作品です。

「いま ここ」を生きるのは誰でもない、「いま ここ」にある自分。
「いま ここ」で不平・不満を言いながら生きるのか、イキイキハツラツと命いっぱいに光輝いて生きるのか、それを決めるのは、「いま ここ」の自分。
いま ここ じぶんの在り方が大切なのだと思います。

「マインドフルネス」は、いつでもどこでも「今、ここ」に100%意識をむけて感覚を研ぎ澄まし、感じ尽くすことです。

お金のかからないシンプルで簡単な、でも奥深いエクササイズです。
ご興味のある方は、試しにやってみてください。
もしかしたら、なにか気付きや学び、変化が得られるかもしれません。


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