不安は体を感じると小さくなる

更新日:2021.12.24

執 筆:整体師&カウンセラー 鈴木直人


不安は体を感じることが重要

今回は不安の対策についてお伝えします。

生きていると様々な不安に襲われることがあります。
最近では新型コロナ関係の不安がありますね。
感染してしまったら...
感染させてしまったら...
と不安に思うことは誰しもがあったと思います。

不安には「正常な不安」と「異常な不安」があります。
正常な不安は、上記のようにそのような不安を感じても当たり前というものです。
このような不安をなくすことはできません。
むしろ、このような不安がない方が危険です。

コロナでいえば、
感染してしまったら...
感染させてしまったら...
という不安があるから、きちんと感染対策を行います。
そのため、不安がなければ感染するリスクが高くなってしまいます。

重要なのは「異常な不安」です。
この異常な不安に対してどのように対処していくかをお伝えしていきます。

不安の対策

結論から先にお伝えすると、体の感覚神経を活性化させると不安が減少します。
特に、触覚を活性化させるのがいいでしょう。


触覚を感じると不安が軽くなる

触覚とは、皮膚に存在していて

  • 触れられているか
  • どれくらいの圧で皮膚が押されているか
  • いくつかの場所で触れられている場合はその距離
  • 皮膚上で移動している場合、どちらの方向にあるいはどれくらいのスピードで移動しているか

こんなことを感じる感覚ですが、不安を感じているときには、これらの触覚を感じることで不安が軽減するのですね。

不安を感じているとき、誰かに抱きついたり抱きしめられたりしたら、不安はやわらぎますよね。
みなさん、自然とされている方も多いでしょう。
これは、抱きしめたり抱きしめられたりすることで触覚が活性化しているからです。

もちろん、自分の信頼する人に抱きしめられれば心理的にも不安は軽減しますが、今お伝えしていることは、心理的ではなく生理的なお話です。

例えば、不安を感じているときにいつもそばに信頼できる人がいるわけではありません。
そういう時には、自分自身で自分の体にたくさん触れてみて下さい。

寒い時は自分の腕などをさすりますよね。
あんな感じで、腕や足など体の色々なところを手でさすってみて下さい。
すると不安が少し減っていることに気付くでしょう。

痛みも使いようで不安減少


ゴリラだって不安なのです

また、痛みを感じる「痛覚」はこの「触覚」を活性化させやすいため、自分自身の体を自分の手でパチパチ叩いてみるのもいい方法です。
すこし痛いくらいがいいでしょう。
例えば、腕の内側や足の内側などは敏感ですので効果があります。

スポーツ選手やお相撲さんなどの格闘技の方で、本番前に顔や体を叩いている方がおられます。
これは気合を入れているという見方もできますが、「負けるかもしれない」という不安に負けないようにしているといってもいいでしょう。

どうぞ、あなたも不安で悩んだ時はご自身の体をさすったり叩いたりしてみて下さい。

着るものも工夫してみる

また、触覚と言えば服です。
服は皮膚といつも触れ合っています。
そのため、着心地のいい服を着ることで、触覚に意識が行くようになります。
すると触覚が活性化しますので、不安の軽減に役立ちます。


さて、いかがでしたでしょうか。
触覚は自分と自分以外の境界線というべき皮膚に存在しています。
そのため、自分自身をしっかりと感じることで、周りの環境や他人に影響を受けない自分になれます。
不安を感じやすい方は、どうぞ試してみて下さい。


ブログ一覧


うつ・自律神経

(C) 1996 健療施術院