天気痛・気象病の本当の原因は…

更新日:2020.12.25

執 筆:整体師&カウンセラー 鈴木直人

あなたは「天気痛」や「気象病」といった言葉を聞いたことはあるでしょうか。


雨の日に調子が悪くなる原因は...

これらは、温度・湿度・気圧の変化に自律神経が対応できず、日常生活に支障があるほどの症状が起こることをいいます。
ここでは、生活に支障が出るほどではないにしろ、不快な気分が続くことも含めてお話しします。

「寒くなると...」というのはよく聞かれますが、実は影響が強いのは温度よりも気圧です。
なぜなら、寒さや暑さは服装や冷暖房で調整できますが、気圧の調整はできないからです。

天気予報でよく聞く「低気圧」。
なぜ気圧が低くなると様々な不快な症状が出るのでしょうか?


低気圧には注意!

気圧とは、文字通り空気の圧力のことですが、別の見方をすると、空気の量を表しています。
空気の量が多ければ高気圧、少なければ低気圧になります。

空気の量が多ければ酸素の量も多くなります。
そのため、呼吸をしていれば自然と酸素を取り込む量は多くなります。
空気の量が少なければ当然酸素の量も少なく、呼吸で取り込む酸素の量も少なくなります。

酸素不足で過敏から麻痺へ

酸素が我々の生命維持に欠かせないのは今さら言うまでもありませんよね。
重要なのは、酸素が少なくなると神経の機能が狂ってしまうということです。


酸素不足でしびれが起きる

酸素が少なくなると、神経は過敏になります。
そして更に少なくなると麻痺してしまうのです。

例えば「痛みの神経」で考えてみましょう。
酸素が少ないと過敏に痛みます。
最初はしびれから始まり痛みとなります。
そして酸素が足りなくなりすぎると痛みを感じることができなくなります。
つまり麻痺してしまいます。

正座で考えると分かりやすいです。
正座をしていると膝のところで血管が折れ曲がり、ひざから下は血流が悪くなります。

酸素は血液が運んでいるので、血流が悪くなると酸素が届きにくくなります。
すると痛みの神経が過敏になり、しびれが出ます。(しびれとは痛みの信号の弱い状態です)

そのまま正座をしつづけると更に酸素が不足して足が痛くなります。(悪化です)

それでも正座を続けると痛みの感覚がなくなっていきます。
いわゆる「慣れた」という状態ですが、これは麻痺しているだけです。
この状態で立とうとすると、うまく立てません。
なぜなら、感覚が麻痺すると筋肉も麻痺するからです。

低気圧のときに頭痛がするのも、古傷が痛むのも、体に十分な酸素が入ってきていないからなのです。

心も過敏に!

過敏になるのは体だけではなく、実は心も過敏になります。
小さな出来事で...

  • 傷ついたり
  • 不安になったり
  • 落ち込んだり
  • イライラしたり
  • 悲しくなったり

こんなことも起こります。

そのため、低気圧の時には、体のためにも、心のためにも、深呼吸をたくさん行うようにしてください。

また、血液循環を促すために軽く体を動かすことも重要です。


酸素不足は散歩で対策

特に、寒いこの時期は体が縮こまりやすいですし、コロナで外出を控えたりもします。
そのため、知らず知らずに体の中の酸素が足りなくなってしまい、痛みだけではなく様々な症状が出てきやすいのです。

深呼吸やラジオ体操などを頻繁に行い、体の酸素不足を補いましょう!

日経新聞の過去の記事にも、気象病について当院と違った角度で書かれています。ご参考にしてください。


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