自律神経のバランスを整えて、健康になろう

更新日:2019.08.26

執 筆:整体師 中川裕二

☆自律神経とストレスについてお話しています。

~ 「自律神経とストレスと免疫」vol.3 ~


自律神経のバランスが大切

日中は働いたり遊んだりと体を動かして活動を行うために、交感神経の働きが高まります。
夜間になると日中の活動で疲れた体や脳を休めたり、傷付いた箇所を修復したり、体に侵入してきたウイルスを破壊したりするため、副交感神経の働きが高まります。

このように、2つの活動量が同じであることが理想的な状態です。

自律神経の働きのパターン

働きが乱れている状態を、大きく3つのパターンに分けて紹介します。

1.交感神経の働きが優位なタイプ

こちらのタイプでは、交感神経が過剰に働き、副交感神経がうまく働けていません。

慢性的にストレス源にさらされ続けることで交感神経の働きが強まり、副交感神経が働きにくくなってしまいます。
すると、疲弊した体や脳を休めたり、傷付いた箇所を修復したり、体に侵入してきたウイルスを破壊したりするという力が弱まってしまいます。

働きすぎると...

  1. 血圧・脈拍・基礎代謝の上昇、体重が増えづらい
    副腎からは抗ストレスホルモンであるコルチゾールや、体を興奮させ活動力を高めるアドレナリン、ノルアドレナリンが分泌され続けるため、血圧や脈拍は上昇し基礎代謝も上がり体重は増えにくくなります。
  2. 2型糖尿病のリスクが生じる
    慢性的にコルチゾールの分泌が多いと、インスリンが血糖値を下げる効果を抑えてしまいます。
  3. 免疫力の低下
  4. 抗炎症作用の低下
    コルチゾールが不足すると抗炎症作用が低下します。
    すると、顆粒球の働きが強くなっているので、体の粘膜部分や常在菌の多い部分で炎症が起こりやすくなります。

得意な人の特徴

ストレスの他に、その人に身についている行動や思考の癖によっても、働きの偏りがあらわれやすくなります。

  • 人に優しくすることが苦手
  • 自分や相手の気持ちよりも事実や理屈を大事にする
  • 悲しい、寂しいという感情はあまり感じた事がない
  • 自分にも他人にも負けたくない
  • 人の悪いところが目につく
  • 活動的で働き者
  • 体を動かすことやスポーツが好き
  • 責任感が強い
  • 競争心が強い
  • 道徳心が強い
  • 理論的

2.副交感神経の働きが優位なタイプ

こちらのタイプは、副交感神経が過剰に働いて、交感神経がうまく働けていません。

副交感神経の働きが優位であると、一見健康そうに感じるかもしれません。
確かに、交感神経がしっかりと働けた上で副交感神経もしっかりと働けているのであれば問題ありません。
しかし、副交感神経のみの働きが強すぎることでも、体には不調が現れます。

働きすぎると...

交感神経の働きが弱いとストレスに対抗する力が弱いので、大きなストレスや急激なストレスにさらされると立ち向かえずに、その状況が続くことで副交感神経の働きも低下しやすくなります。
免疫ではリンパ球の割合が多く、ウイルスやガンに対する抵抗力は強いですが、長期的にストレスにさらされて免疫の機能に異常が生じると自己免疫疾患に陥りやすいです。

得意な人の特徴

  • 人に厳しくすることが苦手
  • 事実や理屈よりも自分や相手の気持ちを大事にする
  • 怒ったり、叱ったりという感情表現が苦手
  • のんびりしている
  • 運動やスポーツが苦手
  • 優柔不断
  • 頼まれごとを断るのが苦手

3.両方の働きが弱いタイプ

最後に、どちらの神経の働きも弱い状態です。

1の状態2の状態が長く続くと、どちらの神経もうまく働けなくなってしまいます。
今まで興味を持っていたことにも興味や関心を持てなくなってしまったり、喜びの感情も出なくなってしまいます。
この状態であると、うつ病と診断されることもあります。

これを改善していくには、まず副交感神経が働けるようにしていき、その後交感神経も働けるようにしていく必要があります。


参考文献

  • うつは「体」から治せる!(鈴木直人 著/BABジャパン)
  • 人体機能生理学改訂第5版(杉晴夫 編/南江堂)
  • ストレスの生物学(室伏きみ子 著/オーム社)
  • ストレスに負けない脳(ブルース・マキューアン&エリザベス・ノートン・ラズリー 著/早川書房)
  • 未来免疫学(安保徹 著/インターメディカル)

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