筋肉は柔らか過ぎてもダメ

更新日:2022.06.23

執 筆:整体師&カウンセラー 鈴木直人


肩こりは筋肉が硬くなってはいるが...

「筋肉が柔らかい=いい状態」
と考える方は多いと思います。

今回は、この筋肉の緊張度とストレス、そして「うつ」との関係についてお伝えします。

筋肉の緊張とストレス耐性

実は筋肉というのは、硬すぎても柔らかすぎても問題があります。
結論からお伝えしますと、筋肉とストレスの関係は以下の通りです。

  • 筋肉が硬い=ストレスがかかっている
  • 筋肉が柔らかすぎる=ストレスに負けてしまっている

例えば肩こりや腰痛などは、筋肉が硬くなっている方がほとんどです。
こういう方にはストレスがかかっており、それに抵抗するように筋肉が緊張します。

例えば、長時間パソコン作業を行うと...

  • 腕を長時間使っているので肩も緊張しやすい
  • 目を使うので首の筋肉が緊張する(目と首は連動しています)
  • 長時間同じ姿勢を取っていると血液の流れが悪くなる(血液が運ぶ酸素が不足すると筋肉は緊張します)
  • やりたくないという気持ちがあればそれも精神的にストレスになる

これらのストレスがかかると、抵抗するように筋肉が緊張します。

筋肉が柔らかすぎるのは

これとは逆に筋肉がフニャフニャに柔らかすぎる場合は、これらのストレスに抵抗できずに、筋肉が「降参」している状態を意味しています。
つまり、ストレスに勝てないため、「もう抵抗しない」と体が判断して、エネルギーの「節約モード」にするのです。

なぜなら、無駄な抵抗をやめることで、無駄なエネルギー消費が防げるからです。

実は、筋肉の緊張にはエネルギーを使っています。
ストレスに抵抗するために筋肉を緊張させていると、それだけで多大なエネルギーを使うことになります。
そのため疲れがどんどん溜まります。


節約モードでエネルギーを貯めようとしている

ストレスに勝てないのにストレスに抵抗を続けていくと、エネルギーはどんどん使われ、最終的には生きるのに必要なエネルギーを使ってしまい、命の危険にさらされます。
過労死などはこのことと関係します。
そのため、命を守るための「節約モード」なのです。

命を守るため人は無意識的に「節約モード」になるのですが、この時に筋肉はフニャフニャになっていく傾向があります。

すると、下記のような症状が出ます。

  • 手足に力が入らない
  • 朝起きるのがつらい
  • 立ちくらみをよく起こす
  • 下痢が続く

このような症状があり、筋肉がフニャフニャだと、その時はすぐにでもストレスから遠ざかる必要があります。

仕事や学校を休んだり、がんばっていることをやめたり、我慢することをやめたりする必要があります。

なぜなら、ストレスがある限りこの節約モードは続き、節約モードが続く限り、体の動きや思考は制限されるからです。

すると、勉強や仕事、楽しい活動といった通常の日常生活も送れなくなるため、社会的な生活が困難になります。

そのため、こんな状態の方はいち早くストレスから逃げる必要があるのです。


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